苔とBerry の森

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2017/8/22

ベリーの森へ。
「”ぜひ連れていきたいところがあるの”
って僕の友達がいってるんだけど、森にベリーつみにいっしょに来る?」興味ある?とクレメンスが声をかけてくれた。
森のツアー行きたい!と即答して決まったある日曜日のこと。
たっぷり雨が降ったあとのまだ厚い雲が広がる午後のこと。そして思い返せばこの夏1番のNature Tur になった。IMG_2084
森、といってたのは苔の森のことでした。
「あなたに見せたいのはまず苔、多分絶対好きだと思うの」
とYetteはこの辺りが出身でサマーハウスがあったから小さな頃は毎夏庭のようにここに来ていたそう。少しハスキーボイス、スカッと笑うチャーミングな女性。万全の服装で行かなくちゃ、ということで、長靴もズボンも特別ジャケットも用意してくれていた。
ほら!
と家を出てすぐしゃがみこんで見せてくれたのは美しいコケ、朱色の花?
「ひゃー」しばらく息を飲んで何も言えなくなった私の顔を覗き込んで、「ほらね好きでしょ!」とにたっと笑ってた。

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IMG_2056IMG_2051それからひたすらに歩いた。「これがReindeermossっていうの いいでしょ!?これはsortebærね。」ヒースとシルバーの苔が見渡す限り広がる丘を歩きながら、歌うように植物の名前を教えてくれた。この先はちょっと秘密の場所に行くからね、と何も目印がないように見える道をずんずん歩いた。足元は急にカラフルになった。「これよtranebær 」英語でcranberryつるコケモモのこと。もう一つ黒い実、これもまぁ食べれるわ。でもきょうの1番の目的はこのtranebærer 赤い実よ」

このまま小さくなって小人の背丈で歩いてみたいと思った。苔も多肉植物みたいなのも、赤みを帯びていて、愛らしい小ささで。それから3人それぞれ膝まづいて自分の思うままに苔の森を漂った、2時間半くらい。

「そろそろ次のところへ行かなくちゃ。次はワイルドブルーベリーの森」

日本で見慣れた立派で大きなブルーベリーとは桁違いに小ぶりで、小豆をちょっっと太らせたくらいの酸っぱいブルーベリー。これも袋いっぱいに積んで。苔の森から彼女の家に辿り着いたのはすでに夜7時半を回っていて、、。

生まれて初めての野生のtranebæreは生で食べるとちょっとりんごみたいなサクサク感があって煮るととってもクリーミーになった。そしてキュッとしまった酸味。美しき夏のジュエリー。このデンマークの北の果てには驚くほどのベリーが自生している。どれもが今巷でスーパーベリーとして注目されているようなベリーがだあれも通らない砂丘の道端で両腕いっぱいに実をつけている豊かさ。裏返せばその限られた植物たちしか生き残れないという自然の厳しさでもあるわけだけど、小さな果実たちは愛らしくはっとするような色でただそこに実っているのだ。IMG_2105

IMG_2484この後もベリープロジェクトは続き、美しきオレンジ色のhavtorn (シーバックソーン)

「葉っぱのついた茎のまま冷凍庫に入れちゃうの、そして次の日フォークでパラパラ取れるの」とYetteがその晩に収穫するコツを教えてくれたからその通りに。

 

 


 

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