Aronia Papir

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2017/8/25
もう一つのPapirmaking studio

Tverstedskole に手漉き紙アトリエがある
LetterpressをしているLene&Søren 夫妻のLeneが主に手がける紙の工房
「昨日はKouzoでやってみたのよ」休暇中のLeneは今週毎日工房に来て作業していた
地下の空間は広々として、ちいさな窓から地平線がちょうど目の高さに
紙作りまでしようとは思ってなかった

前々日のこと
学校内の垣根のAroniaがちょうどいい頃合いで房になって呼んでいるからアロニアジュースを作っていた
「去年のまだ冷凍庫に30キロある、大いに使って!とりあえずこれ3キロ」とキッチンに置いていった人がいた。半分でサフトをつくって、みなで味見。そのあまりの濃いワイン色の美しさに染められそうねということになった
今日はそのアロニア液で紙を一緒に作ってみる、約束の日
「昨日豆乳を入れてそのあとアロニア液につけてあるから、ちょうどいい頃合いよ」彼女が昨日のうちに紙液を作ってくれてたみたい。
「ベリーで染めてみようなんて思ったことなかったのいい匂いだし、どれだけ色が出るか楽しみ」
もう1人ニューヨークから滞在中の音楽家Jillも飛び入り参加して
紙漉き会の始まり
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IMG_2506繊維が海藻のようにうごめく。B5くらいの木枠でさらっとすくい、スポンジで水気を吸い取りながら、漉いていく
なかなかコツを掴むまで厚さもいろいろ に個性的な紙が生まれていく
紙って水から生まれて来るんだなぁ
もちろん繊維が主要な材料であるけれど、この掬いとる漉くという動作は水が繋いでいるのだ
心地よかった。うっすらのアロニアベリーの香りとワイン色の水に手を浸しながらの作業
途中から糊(片栗粉こちらではジャガイモ粉という)を加えてみた
それから半日布に貼り付けたまま吊るして乾かす。
次第に色がワイン色でなくブルーがかっていくのがわかった。「乾いたらもうっちょっとグレイッシュになりそうね」

新米の2人の様子を気にしつつLeneはindigoの和紙をささっと漉いていた。
美しいグラデーションは乾いていく時間の贈り物

 

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Leneのプロジェクトはここからさらに続く
手漉きの紙にLetterpressし洋紙と組み合わせてNotebookとして綴じる、そのプロダクト化だ。

以前はAalborgのmuseumshop に勤めてたこともある彼女の頭にはもうデザインのアイデアが溢れてる、ようだった。

Letterpress studio”More Mind Tversted ”
午後はそちらに移動して夜老けまで古い機械音とインクの匂い
何か新しいことができそうな。
「Jule marked に向けていいアイデア。紙の色選びましょう、週明けには届くはず!」

 


 

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