二つの画集

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2018/1/18

朝がこんなに
冬がこんなに陽射しに溢れていたこと
八ヶ岳の雪景色の山々が
こんなに空へとそびえ立ちていること
いつも見慣れていた景色が
まるで初めて出逢う人のように
感じられたこと
新年というのにはあまりにのんびりなのだけど
ここに戻って3日間
おおらかに射し込む朝日に
木々のシルエットの枝先の三日月に
新年のご挨拶をしながら過ごす日々でした
そして年始のご挨拶もやっと

 

デンマークから美しい本を抱えて帰って来ました
ずっしり重く心に響く美しい本
「きっと好きだと思って」
「ちょっとチャレンジしてみて」と
どちらも涙が浮かんでくるほど嬉しかったnytårgave ニューイヤープレゼント

 

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「来年はきっと一緒に行こう」
ヨーテボリにあるnordiska akvarellmuseet で
Leneが見つけて来てくれた画集は
美しい植物の水彩の表紙
CECILIA EDEFALK
HILMA AF KLINT
それを見てひゃっと鳥肌が立つようだった

Hilma af Klint は19世紀初頭初めて抽象画を手がけた一人と言われているスウェーデンの女性画家
3年ほど前にルイジアナ美術館で彼女の大回顧展に遭遇していた
その色彩と形、生命の神秘に近づこうと彼女が日々考察と観察を記したノートブック、その記憶がふっとぐわーっと立ち上って来た
そしてちょうど1週間ほど前にも
Tversted skoleの一部屋でパフォーマンスアーティストのIngaが近々ワークショップをする話を聞かせてくれた時に見せてくれたのがHilma af Klimt のポストカードだった
繋がってる、、

植物を描いていきたい、そのままに
写し取るように 、という思いと
見えているものを描くことで
何を掬い取ろうと思うのか
何を受け取ろうと思うのか
何をテーマに描き続けるのか
そんな想いがあったから
これはギフトだなぁと思った
そして見つめることを続けていくことの力強さも

本の前半部はCeciliaの植物画、これはヨーロッパ海岸部の植物図鑑を描くための本人のスケッチブックだったらしい、タイトルには植物の学名と採集場所が記されていて、イタリア、スペイン、スウェーデン、イギリス、ポルトガルにも及ぶ

見えている世界を写し取る忠実な植物観察と
そこからその向こうへ
見えない何かを描こうとしていた二人の女性画家のこと
しばらく眺める日々が続きそう

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