記憶のとどめかた

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2018/9/12

美術館の旅の続き

コペンハーゲンは雨
国立美術館でほぼ1日を過ごした日
まだ足指の痛みを抱えたまま
ここでも指先に心が向く
Danh Vo ベトナムにルーツを持つアーティストの企画展
自らの生まれ、歩み、繋がりを何か大きな流れに位置つけて
一つ一つ掬い上げていくこと

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初めて見るPablo Picassoの水彩画”Embracing”

いつものVilhelm Hammarshojの部屋でも足先の描写に目が向かう

そのままその日は夜行バスでスウェーデンGoteborgに
初めてのkunstmuseetにてまた1日過ごす

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思いがけなく出会えたHelene schjerfbeckの小品
Chiharu shiotaのインスタレーション
張り巡らせた朱色糸は線描のよう
波のように
感情そのままのように
近づいて見ると白く見えたところにも一筋二筋の糸が通っている
幾何学的で神経網のよう
” I ll never wash off the memories that are absorbed into my skin”
渾身、そのもの
誰かが
”記憶なんて曖昧なもんさ
語るたびに反芻するたびに、
感情が入り込んで作りかえられていくんだ ”って

そうかもしれない、でも
その時感じた何かは
きっとそのまま身体のどこかに焼き付けられている、とも思う。
ある絵画の前に立ちすくんだ時の
あの感覚みたいに
言葉でも視覚でもきっと正確には思い出せないけど
あの何かは心の肌に残っているから
その時感じたことを
線や絵で、メロディに移しかえられたら、と思う

 

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地下のもう一つの企画展のテーマはアブストラクト abstract

The word ” abstract” comes from Latin abstracts( drawn away) ,In relation to the visual arts
abstract has essentially two meanings, the first means that the picture plane is emphasized. The second meaning refers rather to abstract in the sense of unworldly, which is not based on sensory perceptions of reality but on abstract forms and concepts”
ふむふむ
それでも 人の筆の残した質感、温度 揺らぎ むら が大いに響いてくる

 

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