2019/8/27
スウェーデンにいるとどこにいてもカールラーションがついてくる、そんな気がする。毎回どこかひょいと訪れた美術館では彼の企画展が開催されていた。そして今回もZornmuseetではAnders ZornとCarl larsson のアートと友情と
というテーマで。
カールラーションとZornが親しかったことも、彼らが同時期に活躍していたことについて何も予備知識がなかったから、
タイプが全く違う二人が、大きなポスターの隣どおしにあるのは、すごく新鮮に感じた。
ZornとCarlどちらも素晴らしく優れた描写画家だと思う。とにかく格別に上手いのだから。線描の正確さ、とくにZornの版画家としてに技術力, カールラーションの色彩、水彩の特性を最大限に尽くした表現。挿絵風の絵とは少し違った描き方をしている大きな水彩画が圧巻だった。それが水彩であるということに驚かされる
二人のそれぞれの自画像や、初めて見るカールの白黒の版画も。それは彼に得意とする水彩とは別の、自分のためだけに作ったようなダークな部分が現れているようで
その当時既に画家として認められていた彼らが、ここスウェーデンの北の湖のほとりの小さな田舎町にストックホルムのアカデミーでの活動から拠点を移したこと。絵画の制作だけでなく、それ以上に暮らしを(家、室内のデザイン、テキスタイル、家具、、、全てに渡って)創り出すことにエネルギーを注いで、自然に抱かれて暮らし、暮らしの周りを自分の手で創り出すそういう在り方をアーティストとして世界に提示してみせた、存在であったという。
そして何よりも印象的なのは
夫婦で共に、ZornにはEmma CarlにはKarin、、、奥さんが女性としてデザイナー&プロデューサーとして片腕ならぬ、率先して役割をリーダーシップをとっていたこと。
それが現代のスウェーデンの女性と男性との仕事の立場の対等な立ち位置を象徴しているよう、ととったら軽はずみなのかもしれないけれど、どうなのかなぁ
「大抵はこの時代女性でアーティストとして認められてる人は孤独に生きてるよね」
「アーティストの旦那さんを持ち女性が画家として同等に活躍するなんてことなかなかない時代、、、だものね」ちょっと特別なケースだね、
なんて話をWolfgangとAnnalenaとカフェでそんな話をする。
この後ZornとCarl larsson 、stockholmで訪れた美術館wardelmasse のPrince eugence と繋がっていく