馬とにんげん

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Hestesprog
Kommunikation mellem mennesket og hesten

滞在している部屋の本棚に見つけた本
「あ、それね、面白いよ。多分一番最初に書かれた本だよ、人間と馬の関係についてね。」

原書は Talking with horses 1975年初版とある
「馬と話す」
〜人間と馬との間のコミュニケーション〜
パラパラとめくりながら

ふとこの春日本で出会ったあの本のことを思い出す
「はしっこに、馬といる」 ウマと話そう 河田桟 カディブックス
まだ読んでいないもう一冊「馬語入門」、、、、のことも

でも今は本で学ぶより、(もうこの数日しかないというならば)
常に馬と話してるクリスチャンの後をついて歩いた方がいいと思った

「今日はGauttiに交通レッスンだよ」
Gauttiの愛称はBlue eye、ちょっと不良少年みたいな特別な目をしている若いオス馬である
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交通レッスンとは、、、?道路に出て通り過ぎるトラックや車に慣れさせる、というもの。
そんなこと、と思うけれど、馬にとっては経験したことないこと全てが不安の要素
いつもいる草原からわずか10メートルくらいのところに、舗装道路があって

そこへ馬を連れていく、
「今日はねtrafic lesson だから」とBlue eyesの目を見ながら説くクリスチャン
車が一台通るくらいの幅の道に、時折車が走り去る
道端に立ってそれを待つ二人、車が来ると、馬は驚くほどに、驚いて体をのけぞらせた。
あ、怖いんだ、とわかった。
それをなだめながら少しだけ落ち着きを取り戻した馬に、「おー大丈夫、dygtig dygtig」
(dygtigはえらい、えらい、よくできた、みたいな意味。)
と声をかける、クリスチャン。それを何度も繰り返す。
やがて大きなトラックが早いスピードで通り過ぎた、そしてまた馬は 怯えるほどに驚く。
なだめる、、、声をかける、、、、の繰り返し。

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それからすぐ横のゴミ箱ケースが並んでいるところへ、
そのなんだかわからない不確かな存在に馬はまたひどく驚く。
クリスチャンがなんどもそのゴミ箱を足で蹴りながら、
その前を一緒に歩く、ほら、これはなんでもないんだ、ただのゴミ箱のコンテナだよ、と。
3度繰り返したら Blue eyeは急にゴミ箱の前の草を食べ始めた。
もう怖くなくなったのだ。
そしてクリスチャンがまた褒める、dygtig dygtig!と。

こういう繰り返し、辛抱強く、辛抱強く、繰り返すんだ。
次のレッスンの時、覚えている時もあれば、また最初から繰り返すこともあるさ、
怒っちゃいけない、繰り返して、褒めて、そうしていると
馬がだんだん、やる気になって来るから、、ね。

レッスンを終えた後の馬の瞳は、ちょっと誇らしげにも見えた
もう終わっちゃうの?みたいな風にさえ、
本当はどんなこと思っているのかな。
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