2020/6/5
「あそこに川が流れているのが見えるだろ?あの川の水が流れる時間だと仮定しよう、
今いる場所が現在だとしたら未来はどっちだと思う?」
僕は考えた。
こんどの質問は簡単な気がしたので無難だと思われる答えを返した。
「水が流れていくほうが未来だよ、あっちの下の方」
「そうじゃない」父はそう断言した。「ありがたいことにな」 ”帰れない山” パオロ.コニェッティ
読み始めた本の 会話が頭に残ったままの朝
川が近くにないからぼんやり”あの川の水”を思い浮かべる
ニゲラ love in a mist
森のように咲いています 今年は青、が多い。
彼らは まだ、
眺めるだけ
まだ、どこを描いていいのかよくわからないから
蕾がほころびはじめたもの
重なり合う薄青い花びら(ここは実は萼らしい)
海藻みたいな細かな葉(苞)
そして結実を果たした姿
例えば儚い花を流れる時間だとしよう
ほころぶ蕾みと、花びらを落とした姿と
未来はどっちと思う?
いいえ、どちらも現在の姿だもの
より未来に繋がるのは?、、花のあと、結実した姿かな
いや、そもそもこれは“喩え”が良くない
森の中の川を、滝へ 水へ思いが募るばかり
夜更けの雨でびしょ濡れの天窓に、
まあるいお月様の光りは届かなかったのでした