父の道具

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2022/12/30

アトリエに日本水仙の香り

新年の花を買いに行った
何よりも日本水仙をと願っていたので
出会えて嬉しい
しばらくはひんやりしたアトリエにいてもらう

東の窓際の外側が父の青空アトリエだった
流木の鳥も 何羽ここから生まれていっただろう
薪のこっぱ割りやなんやかやの修理を朝日を浴びながら
ごとごと ガシガシ音を立ててやっていたっけ
おとうさん、これ壊れちゃった、
と差し出すとしばらく経って大抵はどうにか治って戻ってきた
まだ使えるよ、ほら

あらゆる道具がそのままにしてあって
風に飛ばされてきた落ち葉さえも降り積もるほど 
ようやくこんな年の瀬になって少し片付けようという気分になった
錆びた釘ネジ類、、の宝の山
また何かに使えるはず、と使わなくなったベルトのバックルや
何かの家具の一部だった金具たちを大事に取り出し残してあったのだ
出てくる出てくる
私にはもう、どうしたって使い用のないものたちにはさよならをするしかない

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暮らしに欠かせない道具たち
斧やトンカチや、何か柄のあるものにはほとんど父の手が入っていたことに気づいた
使えるもの同士がまた合体していたり、
斧の取っ手の部分がまた何かの木の棒で差し替えてあったり
正直いってちょっとグラグラするんだなぁ、
でも私にはそれを修理する腕もないから
このまま出来るだけ長く大切に使おうと思う
父の道具を手にしながらの冬支度 
もうすぐ年があらたまる

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Posted in 日々のこと daily note, 空詩土にっき
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