二月の小舟 

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二月の小舟

冬を運び出すにしては

小さすぎる舟です

春を運びこむにしても

小さすぎる舟です

ですから時間が掛かるでしょう

冬が春になるまでは

川の胸乳がふくらむまでは

まだまだ時間が掛かるでしょう

「吉野弘詩集」より

 

 

春にはまだまだ遠いようですが

クリスマスローズとスノードロップが

ふくよかな蕾を抱いて顔を出している

凍ったままとおもっていたのに

もう地面を動かしているものたちがいるのだ

うれしいなぁ

毎年誕生日に咲いてくれる

自らの力 を教えてくれる花

 

 

少し遡ってのご報告です。

二月の小舟にのって

神戸ー京都への旅

西宮nicoさんへ半日在廊してきました。

小さなお部屋はおとぎの国

ぎっしりと夢と宝物がつまっていて

引き寄せられるようにお客様が溢れ

山からでてきた私は

どこに身を置いたらいいのか

突如大きくなってしまったアリスのように戸惑ったりもしながら

愉しい時間でした。

小さいからこその世界。

展示会に来てくださった皆さま

ありがとうございました。

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神戸についたら「ここにいきたいの」

と友人が連れて行ってくれた場所は 

完成された味、所作、 しつらい

カフェの壁に映されていたのは

モノクロの「バベットの晩餐会」でした

それから京都へ

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友人の大家族と 赤ちゃんと一緒にすごしたにぎやかな節分の夜

絵描きの友人が「ほら、ほら、

これも、これも、すきでしょう?」

と出してきてくれた画集はみるみると

積まれて塔になって

夜ふけまでページをめくる

 

 

凍える空気が心地よい京都歩き

青蓮院門跡〜東山

楠の大木に再会しにゆく

京都現代美術館何必館 の小野弘彦展

寂しさの結晶のような絵肌の美しさと

画の放つ神聖さ

これからずっと記憶に残ってゆく

そんな展示会でした。

 

夜行バスで八ヶ岳に戻れば

真っ暗闇にたった独り 半球体の星夜につつまれる

やっぱりこれも嬉しいの

 


 

 

 

 

 

 

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