artの先生LENE(りーぬと発音します、、、)の自宅訪問の日。
生徒たち総勢20名くらいがホイスコーレバスで到着すると、いつものパワフルなLENEが「WELCOME!!!!」と素敵な外観の家の前で迎えてくれる。ちょっとだけ学校にいるときの彼女と違って見えるな、、、穏やかにうれしそうな表情。
玄関から一歩入ると白い壁、家全体から彼女の暮らしぶりの雰囲気が香り立っている。シンプルでいて、暖かくて、凛としていて大胆で、そして洗い立てのシーツのように清潔感たっぷりの空気。バックヤードはそのまま海につながっている。キッチンの大きな窓からリンゴの木を越えた先にはBaltic Sea、海の波がゆらゆらと見える。
彼女は4月に入ると毎朝 バスロープのまま海辺に向かい、岩から海にジャンプ、朝の水浴を日課にしている。庭にリンゴの木は5本あって、「季節になればリンゴをお店で買う必要はないの」だそう。学校にいつもランチboxを持参、黒パンと人参をぽりぽり、きっとキッチン仕事が大好きなのだと思う。それが伝わるキッチンの居心地の良さ。この日もオーストリア風リンゴのケーキを焼いてくれていた。そして格別おいしいコーヒー、カプチーノまで、そう、もちろんJapanese tea。「むこうの庭にはJAPANESE Gardenもあるのよ!そしてあそこが夏のアトリエ」「そうそう、その横の水辺に鮭が泳いでいたのよ。」となんだかまるで絵本の中の会話です。
生徒たちは思うままにリビングでくつろぎ、テラスにでたりして、バスルーム、寝室まで、、、、どこもかしこも家のすべての部屋がオープンになっている。2階にあがるとアトリエ。白い壁に光が存分に降り注ぐその部屋には画材が並び、描きかけのキャンバスがならび、そしてまた海が見える大きな窓。この家からよく毎日学校に出勤してくることができるな〜。どこにも出かけたくなくなる部屋なのです。


彼女の作品をたくさん見るのははじめてでした。学校では全く先生に徹しているから、どんな作品をつくるアーティストなのかなぁ、とずっと創造を膨らませていた。豪快に笑ったり、踊ったり、目が合えば手を握りながらユーモアと愛情で包まれた言葉をかける大きな女性。面白いことがすき。怒るときは腹の底から怒る。そしてまたぱっと笑う。そして作品はその大地のような彼女の雰囲気そのものだった。好んで着ているセータの若草色が絵にも登場している。筆の勢いがそのままキャンパスの上で踊っていて、透きとおった空気が流れている絵。香りのする絵。


あまりにも居心地がよくて去りがたくて、わたしはきっとぼぉっとしていたのだと思う。美しい螺旋階段の途中からどどどっと床まで転げ落ち、お尻で家の居心地もしっかりと感じ取ったのでした。
