刷りたいものがむくむくあるのに、
版をつくることと
刷ることと
色をつくること
それぞれがぐるぐると空回りして どうにもこうにもまわらない。
水を含んだ版画紙がこんなに待っているというのに
散歩にでた。
いつも見ているような草の実をみつけてほっとする。
みたことのない木の実 赤い実 枯れ草とチコリの蒼色
窓に映る空を横ぎる黒い鳥たち、
教会の鐘を聞いて 風にふかれて
冬にも来たちいさな池の前できて、
身体に静けさが戻ってきた気がした。
そしたらすーーーーと引き潮みたいに
素敵な色が目に飛び込んできて
あれもこれも、、、
ちょっとだけ早足になって工房に戻る

絵を描く前の
空っぽの淋しい気持ちはいい兆し
と、わかっているから。



