目をつぶって見えるもの




雷がなっています。


予想もつかない空模様。

そしてまるでそんなお空に直結したような〜このところの

晴れたり曇ったり雨降ったり、風吹いたり,の心模様。

なのでそんなときは

言葉拾い。

 

日付の記していないノートにはさんであったのは

何年か前の私が、どこからか書き写した文章の一節

(いつ頃かいたのかなぁと、自分の筆跡の変遷ぶりから推測してみる、、)

その言葉をふんふん、とうなずきながら

何かが響いたのでしょう それを紙切れに書き残していた

その頃の自分に再会したように感じる

 

「きみは選んだのだ 内側から 君自身を」

 生を一方的に押し付けられたものと受け止めていた私にとって

 誰でもない、わたしが私を選んだという認識は全く初めてのことであったから

 胸が震えるほどの新鮮さを覚えた

 そしてその選択を促したものが 自分をはるかに遡る生命の源にあるという

 指摘には何かまぶしい気さえした

 そして「生きることは 屈することなく選び続けること

 死ぬことをも含めて」

〜清水卓行 『大学の庭で』から岩坂恵子が抜粋

 

「この虫は自分の体がこんなにシックでパリっぽい色をしていることを

 知っているのだろうか。」  土器典美

 

「何かいいにおいのする音だ」

「花の中にたまっている蜜のしずくのような」

ファージョン作品集 『天国を出ていく』

 

「如何なる点においても失敗だったと考えないでください

 葡萄が太陽を求めながら ぐるぐるとあちらこちらに蔓を巻くからといって

 それを失敗だとは 誰も言わないでしょう?」

 

 

そして今の自分に響いたのは 昨日の新聞から、、、
 「目を閉じてみたまえ その時,きみに見えるもの きみのものはそれだ」

 

一夜あけて

庭に出たらアリウムが朝露たくさんためていた

今まで見た中でいちばんべっぴんさん

あ〜と愛でる気持ちと同時に

絵になんか描けないな、この色と造形としずく

とため息ひとつ。

いつか描ける日を想って

彼女をせめてスケッチしておこうとおもう。

展示会まで一週間

仕上げを待って並んでいる絵たちを横にして

今朝はまっさらな気持ちでスケッチ時間。

 

 ひび入りし珈琲碗(カウヒわん)に
 泪芙藍(さふらん)のくさを植ゑたり。
 その花ひとつひらけば
 あはれや呼吸(いき)のをののく。
 昨日を憎むこころの陰影(かげ)にも、時に顫(ふる)えて
 ほのかにさくや、さふらん。

 北原白秋 洎夫蘭

 

 

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