コペンハーゲンの光と音と

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2017/6/21

コペンに来たら必ずここに、と決めていた版画のギャラリー
名前も場所も記憶は定かでなかったけれど、Nyhavnのどこか横道に位置していたこと、その記憶を頼りに歩く。確か陶芸家のシャーロッテに教えてもらったのだった。4年前に一度来たことがある

CLAUSEN KUNSTHANDEL

色々な作家の版画がフォルダーに魅力的にぎっしりと入っていて自由に見れるようになっている。奥にもギャラリーがあったはずと見回していたら

「今、鍵開けるから自由にみて良いわよ、いくつかは片付けてしまったけどほとんどまだ展示してあるから」と展示期間は終わっていたのに笑顔で快く見せてくれた

「映像もあるの、4階の小部屋あけとくわね」と

嬉しいことは都会でも起こるものなのだ
それから気がつけば3時間半、映像5本版画作家5人のドキュメンタリーがとても興味深くて一気に見た。

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今回の展示はこのギャラリーができてからの軌跡をたどるような特別な展示だったようで壁一面に開始当初からの展覧会の案内状が貼られていた。その一つ一つのフォントの、活版印刷の圧倒的な美しさ

あまりに魅入っているのをみて、彼女はいくつか昔の案内状を探して来てくれた

「この中からなら持ってって良いわよ、全部どうぞ」と

どさっと差し出してくれる
先日生まれて初めての活版印刷を体験したものだから、掌にある印刷物の紙の重さと文字が光放っているように感じた。フォントの配置の仕方の美しさに。

「この活版印刷はねすぐそこの通りの地下にある工房で作っているの。多分もうコペンハーゲンでたった一つの工房よ。紙はここで版画を挟むのに使った厚紙なのよ」

ギャラリーは来年は別の場所に移る予定だとか。中庭といい地下から4階までの独特の雰囲気があってこの箱の中で作品を見られないとおもうとちょっと寂しい。今年中にまた寄れたらなぁ、と願いながら。

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夕方はEgleと待ち合わせ
今日は音楽学校の修士の卒業コンサートがあるとか

「友人のAsgerはコントラバス弾くの。必ず聞きに行くからって言っちゃったから、良かったら一緒に行かない?」

と向かったのはRhythmic music Conservatory
若き青年たちの実験的な音楽の夜
映像やダンス、建築のAchademyがあつまった地区の街並みがとても美しくぶらぶら暮れない夜を歩いて帰る
そういえば暦の上では今宵がいちばん長いのだった。


 

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