2017/6/20
「これはわたしがいちばん最初に作った本、30年くらい前かしらね」
Marianneがそう言って一冊の本を見せてくれた
“Året Rundt” strinkkede trøjer
どこか日本の昔の手芸本のような素朴な表紙
タイトルは「一年巡る 手編みセーター」という感じかな
ページをめくれば驚くほどに
彼女の独自性ユニークさ 斬新な発想が溢れていて
「月ごとに短い詩を書いてそこにイメージが膨らむような古い絵を選んであるのよ」
彼女のデザインのスワッチが各月ごとにモノトーンのイラストと組み合わせてある
cafeの店番の合間に隣のIsager shopを度々覗きにいった。
見上げるほどの高い天井と棚いっぱいに美しい色の糸が並んでいて編まなくてももうその色彩に満たされたような
そして今年出たばかりの最新の本がこちら
Isager にとっても少し特別な本のよう
Marianneが23歳の時にある女性から毛糸の会社を引き継ぐことになったこと。ニットデザイナーÅse Lund Jensen、その頃テキスタイルを学んでいたMarianneの2人の女性の出逢いの話からはじまって
数々のエピソードが綴られ
Åse Lund Jensenの古いデザイン画やニット
新しくMarianneやHelgaのデザインした作品がならぶ
Marianneはその頃編み物が苦手でとても好きとは言えなかったとか。会社を受け継いだ時は3ヶ月のHelgaを育てながら
「よくHelgaを籠に入れて一緒にどこにでも行ったのよ」
ここIsagerに来て少しの時間を過ごしただけだけれどMarianneと仲間たち、ここに関わる人々の暖かさと大らかさと繋がりに驚かされた。会社だけれど、それだけでないような、生ぬるいというのではなくて風になびく草みたいにそれぞれがすっとしていて心地よく、みんなで一つの景色を作っているようなさりげなさで。Tverstedの自然とIsagerの糸を愛する、という共通点があるからかしら。
磁場のように人を惹きつけるもの、豊かな繋がり。
お店のスタッフも気がつけば学校の工房で製作するアーティストであり、世界中のリテイラーが集まった時にはみんながここの環境を、うごきはじめたTverstedSkoleを応援していて大きなファミリーのように感じた。
編み物をちょっとやってみようと思ったのは
きっとそのせいだと思う。美しい糸と
どこを向いてもエキスパートの先生がいることももちろん。
選んだのはalpaca 1
色は40番
Marianneが大好きな色だという
「Helgaは絶対に手に取ろうとしない色よ、
わたしがその色ばっかりで編んでたからね」
Helgaがプリンセス Onigiriの手を拭きながら頷いて笑ってる
ここにもストーリーが、、、。