Romaniaの空

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2019/1/19

ルーマニア 
ブカレスト空港から北へ車で3時間弱
遠くに見えていたアルプスのように連なる雪山が
次第にこちらに近づいてくる

迎えにきてくれたRaduはOleの森を管理している「トップマネージャー」
細身の身体に
ボルドー色のセーターがぴたりと合っていて
小柄で目が鋭くて、”ただの”(と言ったら失礼ですが)運転手でないなぁとすぐわかった
「今日はこんないい天気で金曜日、どこも全く、渋滞で困ります」と
聞き取れないくらい早口の英語で
丁寧にOleに近況を伝えている 空港からブカレストへ向かう道は車が溢れて東京みたい
いくつもの街を抜けて2時間くらい走った頃 青空のトーンがもう夕方へと落ちてゆくそんな境のような時間に
ちょっと車を止めようかと Targovisteという街
遠くに望める城塞は夏は名所になっているらしい

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見上げた街路樹には見たことのない美しい実をつけていて
手を伸ばせば届きそうなくらい、 ん、ん、と小さくジャンプして掴み取る
じっと眺めていると
Raduは目を細めて「森の木じゃないからわからないなぁ 」
「家に着いたら調べてみよう、」

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どんどん森深くへ入っていく、時々小さな、街を抜けて
「ここはRaduきみのホームタウンだよね」「はい生まれてずっとここで。今も祖母が昔の僕の家に住んでます」
ルーマニアは東欧に位置していながら、まわりのスラブ語と異なるロマン語圏、つまりイタリアやスペインに近い言語を話す。
そして家族を何よりも大事にすること、週末になれば皆で集まって同じ食卓を囲むこと、イタリアのように。
おばさんもいとこも弟も 近隣に住んでいることは田舎では主流だと
「もう84歳だけどね、毎日働いてるんだ、おばさんのところに歩いて出かけて行って
話を聞きに言ったりいつも手伝ってるよ、孫が最近仕事を辞めてちょっと具合が良くなくてね。」

それでも学びを志す若者たちは海外の大学へ出る人が多いらしい。言語の近いイタリアやスペインやオランダへ

Raduも森林学ではヨーロッパ一と言われてるベルギーの大学へ行ったそう。こんな田舎の村からみんな世界へ出て行くんだ
家並みは、一言で言えば雑多な感じ、少し日本の田舎のような感じもするのは瓦屋根のせいかな
窓枠の差し色に、ボルドーでもマゼンダ色でもない独特の赤色があったり、少し装飾があったり

「もうすぐ僕らの幼稚園、、、ほら、」とOle.
「??」うとうとしかけた頃にそう聞こえた。
もう、すぐ着くよ、僕たちの森Moroieni
 

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