Sweet violet

sweet violet

2019/3/1

スミレのようなひと とは
可憐なひと
いい香りのするひと
すっーと細い首を伸ばして
控えめに微笑む ひと

よおく覗きこめば
うっすらヒゲも生えているから
ひょっとしたらひょろりとした
彼かもしれない
眼鏡の奥で
くるりとまつ毛が
カールしているひと
春のひと

3月のはじまりの朝

たっぷり降り注いだ雨のおかげで
黒い土がふっくらして 
大地が湿っている朝
小鳥たちのさえずりは
ゆるんだ土の中へも響いて
まだ眠りについているものは 眠りのなかで
もうそろそろ目覚めているものは
もぞもぞしながら
みんな
春の唄を聴いているのだろうな
どんな音だって
春の歌に聞こえるのだろうな

Posted in 日々のこと daily note, 空詩土にっき
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